有村商事は、酒類・石油類・政府米の卸売業を営んでいます。奄美黒糖焼酎の浜千鳥乃詩・原酒、高倉、じょうごのネット販売も好評です。

黒糖焼酎の歴史
焼酎蒸留器 LA748〜750
ラオス サム・ヌア地方 1997年採集
奄美アイランド・奄美農芸博物館より提供していただきました

 湯を沸かす釜とモロミを入れる甑、冷却水を入れる鍋から成る。甑の内部には丸い受け皿がセットされており、熱せられた蒸気が冷却水の入った鍋底に当たると滴となって受け皿に溜まる。それが導管を伝って外の壷に集められる。
黒糖焼酎は、奄美の島々で生産されるアルカリ性自然食品、黒糖を主原料とし、南国の澄んだ空気と奥深い森の深層から湧き出る自然硬水によって生まれる、まろやかな風味の焼酎です。

もちろん、黒糖を用いているからといって甘いわけではありません。奄美では酒といえば黒糖酒のことを指すほどに、本格焼酎として人々に愛飲されているものです。

黒糖酒のルーツはインド・タイと言われ、産地によって原料は異なるものの、やしの実・さとうきび(黒糖)・米を原料として蒸留酒が作られます。

この製法が約530年前に沖縄に移入され、その後奄美に伝来して製法技術に幾多の改良工夫が加えられ、現在の黒糖焼酎が生まれたと言われています。

ところで、奄美大島は、琉球王朝の支配下の時代に始まり、島津、アメリカと、絶えず時代の流れに翻弄され、苦労を重ねてきました。

そうした歴史的背景の下、昭和28年の日本復帰に際し、奄美の黒糖酒は、黒糖が原料ということで日本酒税法上洋酒たるスピリッツに分類されかねないところを、米麹を使うということで、本格焼酎としての安い酒税が特例的に認められました。

奄美の黒糖焼酎が和製ラムとも呼ばれ、他の焼酎に無い独特のフレーバーを持っているのは、このような歴史の裏付けがあるわけです。